DB
24/88

美食探訪dancyu gift 023透明感のある甘味と酸味に心奪われる土佐の文旦南国土佐の爽やかでみずみずしく品のいいこの果実を、発祥の地・宮ノ内地区に訪ねた。 皮を横に一文字。立ち上がる芳香が、風味の爽やかさを予感させる。身崩れすることなく、ぷりっと現れる艶々の果実。弾力のある果実が口の中ではじけると、透明感のある甘味と酸味が広がる。貫禄の果実・文旦の魅力は、弾力と甘味酸味のバランスの良さだ。ずしっとした大きな体には、意外にも優しく繊細な味わいが宿っているのである。 現在、白木果樹園で栽培されている文旦の木は、約2000本ほどになる。「2000本あったとしても、木の一本一本の特徴を覚える必要がありますね。人間がしつけてもしつけても、好きなように伸びていきますし(笑)。それを同じレベルにしていくのが難しい」と文旦農冬から春にかけてが最盛期の土佐文旦。根元にある緑の小さな実の形に注目。こんなに小さくても、すでに文旦の形に。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です