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dancyu gift 071道具厳選炊く。[炊飯鍋]火加減、思いのまま。一合からおいしいご飯 日本の基本食、ご飯。だからこそ、みな思いは一つ、「おいしいご飯が食べたい」である。 農耕が始まった弥生時代より、日本人はこの思いに駆られ、様々な調理法を編み出してきた。 最初は煮ていたが、次に蒸す工夫が施されるようになり、炊くという技術へ。やがて、あの日本独特の形の羽釜が登場。江戸の頃にはほぼ今の原型が確立されていたと言われている。 「はじめチョロチョロ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな」の名言も、その頃からのものとか。炊飯器の登場まで、台所や厨房で、この言葉をかたくなに守ってご飯が炊かれてきたのだ。炊きあがったご飯は、米粒が一つ一つつややかに立つ。

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